第3 費用の算定方法

第3 費用の算定方法

1 診療報酬の算定

(1) 診断群分類点数表等による1日当たりの診療報酬は、患者の入院期間に応じて、診断群分類点数表の「点数」欄に掲げる点数に医療機関別係数を乗じて得た点数に基づき算定する。
各月の診療報酬は、1日当たりの診療報酬に当該月の入院日数を乗じて得た点数に基づき算定する。この場合において、月ごとの合計点数に端数が生じた場合には、当該点数の小数点以下第1位を四捨五入するものとする。

(2) 医療機関別係数

医療機関別係数は、厚生労働大臣が指定する病院の病棟並びに厚生労働大臣が定める病院、基礎係数、暫定調整係数、機能評価係数Ⅰ及び機能評価係数Ⅱ(平成24年厚生労働省告示第165号。以下「係数告示」という。)に定める基礎係数、暫定調整係数、機能評価係数Ⅰ及び機能評価係数Ⅱを合算したもの(医療機関別係数に小数点以下第5位がある場合には、小数点以下第5位を四捨五入するものとする。)とする。
① 機能評価係数Ⅰの算定方法
機能評価係数Ⅰの算定については、基本診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて(平成28年3月4日保医発0304第1号)に基づき、地方厚生(支)局長に届出を行い、各月の末日までに要件審査を終え、届出を受理した場合は、翌月の1日から合算する。また、月の最初の開庁日に要件審査を終え、届出を受理した場合には当該月の1日から合算する。なお、平成28年4月14日までに届出書の提出があり、同月末日までに要件の審査を終え届出の受理が行われたものについては、同月1日に遡って合算できるものとする。
ただし、機能評価係数Ⅰの算定については、係数告示に定める病院のDPC算定対象となる病棟等における医科点数表の届出に基づく診療料について算定することとし、DPC算定対象となる病棟等以外の病棟における医科点数表の届出に基づく診療料については算定できないものとする。
なお、次に掲げる機能評価係数Ⅰの適用日は、他の機能評価係数Ⅰの適用日と取扱いが異なるので十分に留意すること。
ア 地域医療支援病院入院診療加算
区分番号A204に掲げる地域医療支援病院入院診療加算については、当該病院が月の初日に医療法第4条第1項の規定により地域医療支援病院として都道府県知事の承認を受けた場合は同日より、月の途中に当該承認を受けた場合は翌月1日より、新たに入院した患者であるか否かにかかわらず入院中の全ての患者に対して加算することができる。
イ 臨床研修病院入院診療加算
区分番号A204-2に掲げる臨床研修病院入院診療加算については、実際に臨床研修を実施している月に限り加算することができる。
ウ データ提出加算
区分番号A245に掲げるデータ提出加算については、実際にデータを提出し、当該加算が算定可能な月に限り、加算することができる。
② 病棟群単位による届出を行っている病院における機能評価係数Ⅰの算定方法
7対1入院基本料の届出を行っている病棟の一部を10対1入院基本料に段階的に変更するものとして届出を行ったものは、係数告示別表第四から別表第六の「医科点数表に規定する診療料」欄に掲げる診療料のうち、入院基本料については10対1入院基本料に係る項の「機能評価係数Ⅰ」欄に掲げる数を選択すること。なお、当該病院が医科点数表第1章第2部通則第8号又は月平均夜勤時間超過減算に該当する場合等は、それぞれに応じた機能評価係数Ⅰも併せて選択する必要があることに留意すること。
当該病院において、7対1入院基本料の算定要件を満たす患者については、算定告示別表13から15に規定する点数を所定点数に加算するものとする。

(3) 診断群分類点数表等により算定される診療報酬

診断群分類点数表には、医科点数表に掲げる点数の費用のうち、①に掲げる点数(②に掲げる点数の費用を除く。)の費用が含まれるものとする。なお、②に掲げる点数の費用のほか、診断群分類点数表に含まれていない費用については、医科点数表又は歯科点数表により算定する。
① 診断群分類点数表に含まれる費用
ア 第1章第2部第1節入院基本料
イ 第1章第2部第2節入院基本料等加算
ウ 第1章第2部第4節短期滞在手術等基本料
エ 第2章第1部医学管理等の費用
オ 第2章第3部検査の費用
カ 第2章第4部画像診断の費用
キ 第2章第5部投薬の費用
ク 第2章第6部注射の費用
ケ 第2章第7部第2節薬剤料
コ 第2章第8部第2節薬剤料
サ 第2章第9部処置の費用
シ 第2章第13部第1節病理標本作製料
② ①に掲げる点数の費用から除かれる費用
ア 入院基本料のうち、A100一般病棟入院基本料の注4重症児(者)受入連携加算から注7一般病棟看護必要度評価加算まで及び注12ADL維持向上等体制加算、A104特定機能病院入院基本料の注5看護必要度加算及び注10ADL維持向上等体制加算、A105専門病院入院基本料の注3看護必要度加算、注4一般病棟看護必要度評価加算及び注9ADL維持向上等体制加算に掲げる費用
イ 入院基本料等加算のうち、A205救急医療管理加算からA206在宅患者緊急入院診療加算まで、A208乳幼児加算・幼児加算からA213看護配置加算まで、A219療養環境加算からA233-2栄養サポートチーム加算まで、A234-3患者サポート体制充実加算、A236褥瘡ハイリスク患者ケア加算からA243後発医薬品使用体制加算まで、A244病棟薬剤業務実施加算(2に限る。)及びA246退院支援加算からA250薬剤総合評価調整加算までに掲げる費用
ウ 短期滞在手術等基本料のうち、A400短期滞在手術等基本料1及び短期滞在手術等基本料2に掲げる費用
エ 医学管理等の費用のうち、B000特定疾患療養管理料からB001-3-2ニコチン依存症管理料まで及びB001-6肺血栓塞栓症予防管理料からB014退院時薬剤情報管理指導料までに掲げる費用
オ 検査の費用のうち、D206心臓カテーテル法による諸検査、D295関節鏡検査からD325肺臓カテーテル法、肝臓カテーテル法、膵臓カテーテル法まで及びD401脳室穿刺からD419その他の検体採取までに掲げる費用
カ 画像診断の費用のうち、通則第4号及び第6号に掲げる画像診断管理加算1並びに通則第5号及び第7号に掲げる画像診断管理加算2並びに区分番号E003造影剤注入手技(3のイ(注1及び2を含む。)に規定する費用に限る。)に掲げる費用
キ 注射の費用のうち、区分番号G020無菌製剤処理料に掲げる費用
ク 処置の費用のうち、区分番号J001熱傷処置(5に限る。)、J003局所陰圧閉鎖処置(入院)、J010-2経皮的肝膿瘍等穿刺術、J017エタノールの局所注入、J017-2リンパ管腫局所注入、J027高気圧酸素治療(1に限る。)、J038人工腎臓からJ042腹膜灌流まで、J043-6人工膵臓療法、J045-2一酸化窒素吸入療法、J047カウンターショック、J047-2心腔内除細動、J049食道圧迫止血チューブ挿入法、J052-2熱傷温浴療法、J054-2皮膚レーザー照射療法、J062腎盂内注入、J122四肢ギプス包帯(5及び6に限る。ただし、既装着のギプス包帯をギプスシャーレとして切割使用した場合を除く。)、J123体幹ギプス包帯からJ128脊椎側弯矯正ギプス包帯まで(既装着のギプス包帯をギプスシャーレとして切割使用した場合を除く。)、J129治療装具の採型ギプス(4に限る。ただし、既装着のギプス包帯をギプスシャーレとして切割使用した場合を除く。)並びにJ129-2練習用仮義足又は仮義手(2に限る。ただし、既装着のギプス包帯をギプスシャーレとして切割使用した場合を除く。)に掲げる処置料並びにJ038に掲げる人工腎臓(1及び2に限る。)に当たって使用した保険医療材料(材料価格基準別表Ⅱ区分040(1)及び(5)に掲げる材料に限る。)並びにJ042に掲げる腹膜灌流(1に限る。)に当たって使用した薬剤(腹膜灌流液に限る。)及び保険医療材料(材料価格基準別表Ⅱ区分051から区分053までに掲げる材料に限る。)に係る費用
ケ 病理標本作製料のうち、区分番号N003術中迅速病理組織標本作製に掲げる費用
コ HIV感染症の患者に使用する抗HIV薬に係る費用
サ 血友病等の患者に使用する遺伝子組換え活性型血液凝固第Ⅶ因子製剤、遺伝子組換え型血液凝固第Ⅷ因子製剤、遺伝子組換え型血液凝固第Ⅸ因子製剤、乾燥人血液凝固第Ⅷ因子製剤、乾燥人血液凝固第Ⅸ因子製剤(活性化プロトロンビン複合体及び乾燥人血液凝固因子抗体迂回活性複合体を含む。)及び乾燥濃縮人血液凝固第Ⅹ因子加活性化第Ⅶ因子製剤に係る費用

(4) 特定入院料の取扱い

医科点数表に掲げる特定入院料のうち、A300救命救急入院料、A301特定集中治療室管理料、A301-2ハイケアユニット入院医療管理料、A301-3脳卒中ケアユニット入院医療管理料、A301-4小児特定集中治療室管理料、A302新生児特定集中治療室管理料、A303総合周産期特定集中治療室管理料、A303-2新生児治療回復室入院医療管理料、A305一類感染症患者入院医療管理料又はA307小児入院医療管理料の算定要件を満たす患者については、当該病院が医科点数表に基づく届出を行っている場合には、特定入院料を算定することができる期間に応じ、算定告示別表4から6の表の右欄に掲げる点数を加算する。なお、当該点数を算定する際の包括範囲は、(3)に定める範囲とし、特定入院料を算定している間に算定できる入院基本料等加算は、次に掲げるものとする。
① A300救命救急入院料を算定している間に算定できる入院基本料等加算(クについては、A300救命救急入院料の注2に係る加算を算定しない場合に限り算定できる。)
ア A205-2 超急性期脳卒中加算
イ A205-3 妊産婦緊急搬送入院加算
ウ A234-3 患者サポート体制充実加算
エ A236 褥瘡ハイリスク患者ケア加算
オ A244 病棟薬剤業務実施加算(2に限る。)
カ A246 退院支援加算(1のイ及び3に限る。)
キ A247 認知症ケア加算
ク A248 精神疾患診療体制加算
② A301特定集中治療室管理料を算定している間に算定できる入院基本料等加算
ア A205-2 超急性期脳卒中加算
イ A205-3 妊産婦緊急搬送入院加算
ウ A230-4 精神科リエゾンチーム加算
エ A232 がん拠点病院加算
オ A234-3 患者サポート体制充実加算
カ A236 褥瘡ハイリスク患者ケア加算
キ A244 病棟薬剤業務実施加算(2に限る。)
ク A246 退院支援加算(1のイ及び3に限る。)
ケ A247 認知症ケア加算
コ A248 精神疾患診療体制加算
③ A301-2ハイケアユニット入院医療管理料を算定している間に算定できる入院基本料等加算
ア A205-2 超急性期脳卒中加算
イ A205-3 妊産婦緊急搬送入院加算
ウ A230-4 精神科リエゾンチーム加算
エ A232 がん拠点病院加算
オ A234-3 患者サポート体制充実加算
カ A236 褥瘡ハイリスク患者ケア加算
キ A246 退院支援加算(1のイ及び3に限る。)
ク A247 認知症ケア加算
ケ A248 精神疾患診療体制加算
④ A301-3脳卒中ケアユニット入院医療管理料を算定している間に算定できる入院基本料等加算
ア A205-2 超急性期脳卒中加算
イ A205-3 妊産婦緊急搬送入院加算
ウ A230-4 精神科リエゾンチーム加算
エ A234-3 患者サポート体制充実加算
オ A236 褥瘡ハイリスク患者ケア加算
カ A244 病棟薬剤業務実施加算(2に限る。)
キ A246 退院支援加算(1のイ及び3に限る。)
ク A247 認知症ケア加算
ケ A248 精神疾患診療体制加算
⑤ A301-4小児特定集中治療室管理料を算定している間に算定できる入院基本料等加算
ア A205-2 超急性期脳卒中加算
イ A234-3 患者サポート体制充実加算
ウ A236 褥瘡ハイリスク患者ケア加算
エ A244 病棟薬剤業務実施加算(2に限る。)
オ A246 退院支援加算(1のイ及び3に限る。)
カ A248 精神疾患診療体制加算
⑥ A302新生児特定集中治療室管理料を算定している間に算定できる入院基本料等加算
ア A205-2 超急性期脳卒中加算
イ A234-3 患者サポート体制充実加算
ウ A236 褥瘡ハイリスク患者ケア加算
エ A244 病棟薬剤業務実施加算(2に限る。)
オ A246 退院支援加算(1のイ及び3に限る。)
⑦ A303総合周産期特定集中治療室管理料を算定している間に算定できる入院基本料等加算
ア A205-2 超急性期脳卒中加算
イ A205-3 妊産婦緊急搬送入院加算
ウ A234-3 患者サポート体制充実加算
エ A236 褥瘡ハイリスク患者ケア加算
オ A244 病棟薬剤業務実施加算(2に限る。)
カ A246 退院支援加算(1のイ及び3に限る。)
キ A248 精神疾患診療体制加算
⑧ A303-2新生児治療回復室入院医療管理料を算定している間に算定できる入院基本料等加算
ア A205-2 超急性期脳卒中加算
イ A234-3 患者サポート体制充実加算
ウ A236 褥瘡ハイリスク患者ケア加算
エ A246 退院支援加算(1のイ及び3に限る。)
⑨ A305一類感染症患者入院医療管理料を算定している間に算定できる入院基本料等加算
ア A205-2 超急性期脳卒中加算
イ A205-3 妊産婦緊急搬送入院加算
ウ A234-3 患者サポート体制充実加算
エ A236 褥瘡ハイリスク患者ケア加算
オ A246 退院支援加算(1のイに限る。)
⑩ A307小児入院医療管理料1、2、3又は4を算定している間に算定できる入院基本料等加算
ア A205-2 超急性期脳卒中加算
イ A206 在宅患者緊急入院診療加算
ウ A212 超重症児(者)入院診療加算・準超重症児(者)入院診療加算
エ A221-2 小児療養環境特別加算
オ A234-3 患者サポート体制充実加算
カ A236 褥瘡ハイリスク患者ケア加算
キ A246 退院支援加算(1のイ及び3に限る。)
ク A248 精神疾患診療体制加算
⑪ A307小児入院医療管理料5を算定している間に算定できる入院基本料等加算
ア A205-2 超急性期脳卒中加算
イ A206 在宅患者緊急入院診療加算
ウ A212 超重症児(者)入院診療加算・準超重症児(者)入院診療加算
エ A221-2 小児療養環境特別加算
オ A231-2 強度行動障害入院医療管理加算
カ A231-4 摂食障害入院医療管理加算
キ A234-3 患者サポート体制充実加算
ク A236 褥瘡ハイリスク患者ケア加算
ケ A246 退院支援加算(1のイ及び3に限る。)
コ A248 精神疾患診療体制加算

(5) 短期滞在手術等基本料3の算定対象となる患者の取扱い

入院5日以内に次の表の左欄に掲げる手術等を行う患者であって、同表の右欄に掲げる診断分類番号に該当する場合は、診断群分類点数表による算定の対象外となり、区分番号A400に掲げる短期滞在手術等基本料3により算定する。

dpcrt03

ただし、当該手術等を入院5日以内に実施した場合であっても、診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について(平成28年3月4日保医発0304第3号)のA400短期滞在手術等基本料の規定に基づき、短期滞在手術等基本料3を算定しない場合は、診断群分類点数表による算定の対象となるので留意すること。

(6) 入院日Ⅲを超えた場合の取扱い

入院期間が診断群分類点数表に掲げる入院日Ⅲを超えた日以降の診療報酬は医科点数表により算定する。ただし、次の点に留意すること。
① 悪性腫瘍患者等(化学療法等を実施されたものに限る。)に対して、診断群分類点数表に掲げる入院日Ⅲまでに化学療法等を実施されない場合は、入院日Ⅲを超えた日以降も当該患者に投与する抗悪性腫瘍剤等の当該薬剤料及び当該薬剤に関する医科点数表に掲げる第2章第5部投薬、同章第6部注射(G020無菌製剤処理料の費用を除く。)の費用は算定することはできない(当該抗悪性腫瘍剤等以外の薬剤に関する医科点数表に掲げる第2章第5部投薬、同章第6部注射の費用は算定することができる。)。
なお、「化学療法等を実施された」診断群分類区分とは、次のいずれかに該当する診断群分類区分をいう。
ア 悪性腫瘍患者に対する化学療法(第2の3の(5)の①に掲げる「化学療法」)に係る診断群分類区分(いわゆる「化学療法あり」の診断群分類区分を含む。)
イ ア以外であって、特定の薬剤名(成分名)を含む診断群分類区分(この場合にあっては悪性腫瘍患者以外の患者が含まれるため留意すること。)
この際、入院日Ⅲを超えた日以降に算定できない「抗悪性腫瘍剤等の当該薬剤料」とは、アに該当する診断群分類区分にあっては、悪性腫瘍に対する抗腫瘍用薬、ホルモン療法、免疫療法等の抗腫瘍効果を有する薬剤(第2の3の(5)の①に掲げる「化学療法」に定義される薬剤)に係る薬剤料であり、イに該当する診断群分類区分にあっては、明示された薬剤(ただし、明示された薬剤以外の薬剤と併用療法とすることが添付文書等により医学的に明らかなものについては当該併用薬剤も含む。)に係る薬剤料である。
上記以外の薬剤(例:糖尿病に係る薬剤料)については別に薬剤料を算定することができる。
② 入院日Ⅲを超えた日以降に手術を実施した場合は、「手術あり」の分岐を選択すること。

(7) 外泊の取扱い

① 入院患者の外泊期間中の入院料等については、患者の入院している病棟について病院が届け出ている入院基本料の基本点数の15%又は特定入院料の15%を算定するが、精神及び行動の障害の患者について治療のために外泊を行わせる場合は更に15%を算定できる。
ただし、当該入院基本料の基本点数又は特定入院料の30%を算定することができる期間は、連続して3日以内に限り、かつ、月(同一暦月)6日以内に限る。
② 入院中の患者が在宅医療に備えて一時的に外泊する場合に、当該在宅医療に関する指導管理が行われた場合には、上記の点数に加え、区分番号C100に掲げる退院前在宅療養指導管理料を外泊初日1回に限り算定できる。
③ 外泊期間は、診断群分類点数表等による診療報酬の算定にあたり、入院期間として算入するものとする。

(8) 同一傷病での再入院に係る取扱い

① DPC算定対象となる病棟等に入院していた患者(地域包括ケア入院医療管理料を算定する病床において診断群分類点数表によって算定する患者を含む。)が、当該病棟等より退院した日の翌日又は転棟した日から起算して7日以内にDPC算定対象となる病棟等(地域包括ケア入院医療管理料を算定する一般病棟の病床を含む。)に再入院(DPC算定対象とならない病棟へ転棟した後の再転棟及び当該保険医療機関と特別な関係にある保険医療機関に再入院した場合も含む。以下、「再入院」という。)した場合について、次に該当する場合は、当該再入院は前回入院と一連の入院とみなすこととし、当該再入院の入院期間の起算日は初回の入院日とする。なお、退院期間は入院期間として算入しない(DPC算定対象とならない病棟への転棟期間は入院期間として算入する。)。
ア 直近のDPC算定対象となる病棟等に入院していた際の「医療資源を最も投入した傷病名」と再入院の際の「入院の契機となった傷病名」の診断群分類の上2桁が同一である場合(以下、「同一傷病」という。)
イ 再入院の際の「入院の契機となった傷病名」に、定義テーブルにおいて診断群分類ごとに定める「医療資源を最も投入した傷病名」欄に掲げるICDコード以外のICDコードを選択した場合
また、直近の入院における「医療資源を最も投入した傷病名」と再入院時の「入院の契機となった傷病名」の診断群分類の上2桁が異なり同一傷病の一連の入院に該当しないにも関わらず、直近の入院の際の「医療資源を最も投入した傷病名」と再入院の際の「医療資源を最も投入した傷病名」の診断群分類の上2桁が同一である場合は、再入院の際の「入院の契機となった傷病名」に係る治療内容と経過について、診療報酬明細書の摘要欄に記載すること。
予め当該病院に再入院することが決まって② おり、再入院時の「医療資源を最も投入した傷病名」が悪性腫瘍であり、かつ、化学療法(第2の3の(5)の①に掲げる「化学療法」)に係る診断群分類区分(いわゆる「化学療法あり」の診断群分類区分を含む。)に該当する場合は、①に該当する場合でも同一傷病での再入院に係る取扱いから除き一連の入院とはみなさない。当該規定を適用する場合については、化学療法の実施日(予定日)及びレジメンを含む化学療法の概要を診療報酬明細書の摘要欄に記載すること。なお、当該規定は、再転棟の場合は適用されないので留意すること。

(9) 同一傷病による7日以内の再入院に当たっての特定入院料の加算については、前回入院と一連の入院と見なした日数を限度日数とすること。

(10) 地域包括ケア入院医療管理料を算定する病室に転室する場合等の取扱い

DPC算定対象となる病棟から地域包括ケア入院医療管理料に係る届出を行っている病室(一般病棟に限る。)に転室した場合、第2の2の(1)の③に掲げる診断群分類点数表に定める入院日Ⅲまでの期間は、引き続き転室前と同じ診断群分類区分により算定することとし、起算日は当該入院日とする。なお、診断群分類点数表で算定する期間は、地域包括ケア入院医療管理料を算定することはできない。
また、DPC算定対象となる病棟に入院していた患者が退院の翌日から起算して7日以内に地域包括ケア入院医療管理料を算定する病室に再入院(転室)する場合は、「入院の契機となった傷病名」の診断群分類を決定し診療報酬明細書の摘要欄に記載することとし、当該診断群分類に基づき(8)の規定に該当する場合は、一連の入院として直近のDPC算定対象となる病棟において算定した診断群分類区分と同じ区分により引き続き算定することとし、起算日は初回の入院日とする。
なお、(8)の規定に該当しない場合は、地域包括ケア入院医療管理料を算定する病室への当該再入院(転室)となった際の「入院の契機となった傷病名」に係る治療内容及び経過について、診療報酬明細書の摘要欄に記載すること。

(11) 退院時処方の取扱い

診断群分類区分の決定に当たり、退院時処方(退院後に在宅において使用するための薬剤を退院時に処方することをいう。以下同じ。)した場合は、当該薬剤の処方は投入した医療資源に含めないこと。
ただし、その場合において、別に薬剤料のみを算定することができる。

(12) 入院中の患者に係る対診・他医療機関受診の取扱い

診療上必要があり、入院中の患者に対し他の保険医療機関の保険医の立合診察(以下「対診」という。)が実施された場合又は入院中の患者が他の保険医療機関を受診し診療が実施された場合における診療の費用(対診が実施された場合の初・再診料及び往診料を除く。)は、当該保険医療機関の保険医が実施した診療の費用と同様に取扱い、当該保険医療機関において算定すること。
なお、この場合の医療機関間での診療報酬の分配は、相互の合議に委ねるものとする。

(13) 第1(6)に該当する場合は、以下のとおり取り扱うこと。なお、再度診断群分類点数表により算定することとなった場合の入院期間の算定の起算日は、入院の日とする。
① 月平均の入院患者数が、医療法の規定に基づき許可を受け、若しくは届出をし、又は承認を受けた病床数に100分の105を乗じて得た数以上となった場合は、当該月の翌月から医科点数表により算定すること。その後、100分の105を乗じて得た数未満となった場合は、当該月の翌月から再度診断群分類点数表により算定すること。
② 医師等の員数が医療法で有することとされている医師等の員数の100分の70以下となった場合は、当該月の翌月から医科点数表により算定すること。その後、医師等の員数が100分の70を超えた場合は、当該月の翌月から再度診断群分類点数表により算定すること。

(14) 診断群分類120290産科播種性血管内凝固症候群及び130100播種性血管内凝固症候群(以下「DIC」という。)によって請求する際は、一連の入院の中で医療資源を最も投入したのがDICであるか否かについて、より的確な診療報酬明細書審査を行うため、以下の内容が記載された症状詳記を添付すること。
・DICの原因と考えられる基礎疾患
・厚生労働省DIC基準によるDICスコア又は急性期DIC診断基準(日本救急医学会DIC特別委員会)によるDICスコア
・入院期間中に実施された治療内容(DIC及びDICの原因と考えられる基礎疾患に対する治療を含む。)及び検査値等の推移

(15) 診断群分類点数表等による診療報酬の算定方法

対象患者の診療報酬は、(1)から(14)により算定する。
なお、入院時食事療養費に係る食事療養の費用については、入院時食事療養費に係る食事療養及び入院時生活療養費に係る生活療養の費用の額の算定に関する基準により算定する。

2 診療報酬の調整等

(1) 診療報酬の請求方法は、患者の退院時に決定された請求方法をもって一の入院期間において統一するものとする。

(2) 入院当初は診断群分類点数表により療養に要する費用の額を算定していた患者が、退院時には医科点数表により療養に要する費用の額を算定することとなった場合等、入院期間内において診療報酬の請求方法が複数存在する場合は、退院(DPC算定対象となる病棟等以外の病棟に転棟する場合を含む。)時に決定された請求方法により必要な請求を行うものとする。

(3) 退院の日、DPC算定対象となる病棟等以外の病棟に転棟(地域包括ケア入院医療管理料に係る届出を行っている病室において診断群分類点数表により診療報酬を算定していた患者の当該病室以外への転室を含む。)した日の前日又は入院日Ⅲを超えた日の前日(以下「退院の日等」という。)における療養に適用する診断群分類区分と退院の日等の前日までにおける療養に適用した診断群分類区分とが異なる場合には、退院の日等の属する月の前月までに療養に要する費用の額として算定した額と同月までの療養について退院の日等における療養に適用する診断群分類区分により算定した額との差額を、退院の日等の属する月の分の費用の額を算定する際の点数において調整する。

(4) 同一傷病名での7日以内の再入院となった患者の取扱いについては、初回入院、再入院を合わせて一入院とし、(1)~(3)に準じて取り扱うこと。

3 その他

(1) 外泊及び転棟した場合等の取扱いについては、適切に取り扱われるよう十分に留意すること。

(2) 入院中の患者に対して使用する薬剤は、入院する病院において入院中に処方することが原則であり、入院が予定されている場合に、当該入院の契機となる傷病の治療に係るものとして、あらかじめ当該又は他の病院等で処方された薬剤を患者に持参させ、当該病院が使用することは特別な理由がない限り認められない。なお、特別な理由とは、単に病院や医師等の方針によるものではなく、個々の患者の状態等に応じた個別具体的な理由であることが必要である(やむを得ず患者が持参した薬剤を入院中に使用する場合については、当該特別な理由を診療録に記載すること。)。